すべてのレッドランプが点灯後、使用できなくなったDroboのデータ復旧 Drobo社

Drobo 復旧

ご依頼状況と初期診断:障害発生から問題の特定まで

このデータ復旧のご依頼は、特殊な構成を持つ多機能ストレージデバイス(Drobo社製ストレージ、特定のモデル)とそのハードディスク計6本(本体装着5本と別途送付1本)が対象となりました。ご依頼主様からは、障害発生時にディスク交換を試みた後にストレージ全体が異常を示す「赤点灯」状態になったと伺っています。主にデジタルカメラの写真を保存されており、データ容量は多いものとのことでした
お預かりした機器の初期診断では、以下の状態が判明しました。
本体に装着されていたディスクのうち1本に、内部磁気ヘッド不全による重度物理障害が確認されました
別の1本には、リードエラーによる軽度障害が確認されました
残りの3本は問題ない状態でした
別途送付された8TBのディスクについても、お客様による交換試行の経緯を踏まえ調査が行われました
なお、弊社ではストレージ本体の詳細な診断は行っておりません。今回対象となったDroboシリーズは、現在メーカーによる製造やアップデートサポートが終了しているため、本体が今後故障する可能性も考慮し、別のストレージ機器を検討することをお勧めしました。

複雑な構成に対応した復旧作業:Beyond RAIDの解析

今回の事例で特に専門的な技術が必要となったのは、Drobo独自の**「Beyond RAID」という柔軟なディスク管理構成**です。複数のディスクに障害が発生している状況で、このBeyond RAID構成を正確に解析し、データを再構築することが復旧の鍵となります
上記の診断結果に基づき、データ復旧のために以下の専門作業を実施しました
ディスクの保全と複製作業: 障害が確認されたディスク(重度物理障害の1本、軽度障害の1本)を含む、計4本のディスクについて検査を行い、安全に作業を進めるための複製ディスクを作成しました。
Beyond RAID Array 解析、再構築作業: Drobo独自のBeyond RAID構成を解析し、データへのアクセスを可能にするための論理的な再構築を行いました。 この作業は、このタイプのストレージからのデータ復旧において不可欠かつ専門性の高い工程となりました。
ファイルシステム解析作業: データが格納されていたファイルシステム(NTFS)の解析を行いました。
別途お預かりした8TBのディスクについても、お客様のご申告を踏まえ調査を実施しました。
これらの作業を通じて、約3.8TBのデータ復旧に成功しました。

復旧データの納品と今後のデータ管理:RAID1のご提案

復旧作業の結果、約3.8TBのデータ復旧に成功しました。ご依頼主様はデジタルカメラで撮影された写真を主に保存されており、これらのデータがお返しできることとなりました。
復旧データの納品については、お支払いを確認した後、事前にお預かりしていたお客様の8TBのハードディスクに復旧データを移行し、ご発送する形となりました。
また、ご依頼主様からは今後のストレージ機器についてもご相談をいただきました。今回のように、データ容量が今後あまり増えず、データの保存性を特に重視される場合には、RAID1(ミラーリング)が可能なストレージ機器が適していることをお勧めしました。 RAID1は2台のディスクに同じデータを書き込むため、片方のディスクが故障してもデータが失われるリスクを抑えられますが、速度は遅くなるという特徴があります。ご依頼主様は別のDrobo Sも所有されており、今後のバックアップ活用も検討されています。

その他

メーカー:Drobo社

型番:Drobo5-A DRDR5-A

ディスクメーカー:Seagate社

ディスク型番:ST3000DM001 / ST4000DM004

ディスクメーカー:WesternDigital社

ディスク型番:WD2002FAEX-007BA0 / WD60EFRX-68MYMN1 / WD10EZRX-00A8LB0

管理ID:200597

データサルベージについて

データ復旧を生業として20年以上の経験を持つ企業です。その経験の中で感じた事は、高額費用の内訳はほとんどが、技術研究費と人的工数です。当社ではこの人的工数を大幅に削減をしたシステムを導入し低価格でかつ高品質なデータ復旧サービスを提供しています。

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